整形外科の入院病棟は、短期の入院患者が目まぐるしく入れ替わる。したがって、整形外科の看護師は、手術から退院までスムーズに進むよう要領良く業務をこなすことが必要だ。
骨折や靭帯断裂といった負傷により入院する患者は、自力で生活することが難しく、看護師の介助が欠かせない。そのため看護師は常にナースコールに即応できる体制を整えておかなければならない。
特に、歩行困難な患者は院内で転倒するリスクが高く、介助には慎重さが求められる。突然の事故で負傷した患者は、不自由な身体に慣れていないため、無理をして自力で歩行しようとすると、転倒事故につながることが多いのだ。
このように、ADLと呼ばれる日常生活動作が困難になった患者に対し、看護師は、作業療法士や理学療法士と連携し、ADLを向上させる機能回復訓練をサポートすることもある。短期間の入院中にADLを上げる計画の立案に取り組むことは、整形外科の看護師の大事な役割の一つだ。
実際、受傷によるダメージでADLが下がるだけでなく、術後も手術の痛みがひどくADLが低下してしまう患者も少なくない。頸椎を傷めた患者が、手術後嚥下障害に悩まされることがあり、そういったケースでは食事中の看護ケアも必要になる。
整形外科の病棟の看護師は、こうした患者を励まし、痛みの緩和を試みながら、退院までに排泄や食事といった基本的な日常動作が可能になるよう支えなければならない。患者の訴えを聞き、医師に伝えて、鎮痛薬の変更などを提案することもある。
このように、患者と医師のパイプ役として機能することも、看護師の仕事であるため、日頃からしっかりとコミュニケーションを意識することが大切だ。そんな現場で働くことに興味があるのなら、以下サイトにも目を通して見ると良いだろう>>>K’s看護師ナビ<整形外科のお仕事>